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『送電設備の多角的検討と3Dシミュレーション』
送電設備の建設・保守においては、平面図や縦断図などの図面情報に加え、現地確認を行いながら地形、既設設備、周辺環境を把握し、施工方法や安全対策を検討しています。しかし、山間部や急傾斜地など複雑な地形では、二次元の図面だけで高低差や設備相互の位置関係を正確に把握することが難しく、検討に時間を要する場合があります。また、確認不足を補うために追加の現地調査が必要となるなど、業務効率や安全面にも課題があります。特に、樹木が密集した場所、谷部、急斜面など、人が容易に立ち入れない場所での測量や調査には、移動時の危険や作業時間の増加が伴います。こうした課題の解決に向け、当社ではドローンで取得した点群データを活用し、現場を立体的に再現する3Dモデルの利用を進めています。ドローンを飛行させることで、広範囲の地形や構造物の情報を短時間で収集でき、作業員が危険箇所へ立ち入る機会を減らすことができます。取得した点群データから作成する3Dモデルでは、地形の起伏、鉄塔や電線、道路、樹木、周辺構造物などを一つの画面上で多角的に確認できます。任意の位置から距離や高さを確認できるため、設備配置、資機材の運搬経路、重機の設置位置、伐採範囲、離隔距離などの検討を事務所内で効率的に行えます。さらに、複数の施工案を立体的に比較し、完成後の状態や作業手順を事前にシミュレーションすることで、関係者間の認識を共有しやすくなり、打合せや意思決定の迅速化にもつながります。3Dモデルは、施工計画だけでなく、安全教育や施工前の危険予知、発注者への説明、完成後の維持管理にも活用できます。現場の状況を視覚的に共有することで、経験や専門分野が異なる関係者にも理解しやすい説明が可能となり、見落としの防止や検討精度の向上が期待できます。また、現地確認の回数や移動時間を抑えることで、業務の省力化にも貢献します。当社は今後も、ドローン点群3Dモデルを積極的に活用し、安全性の向上、作業時間の短縮、施工品質の確保を図りながら、送電設備に関する検討業務の高度化とデジタル化を推進してまいります。